グッドショップ探訪
2010年4月号 掲載
紀伊国屋文左衛門本舗
高いリピート率の秘訣は?
ネット販売が一般化した昨今だが、実店舗での買い物に比べると、店名を意識して商品を購入することは少ないのではないか。普段の買い物は「なじみの店」が決まっていることが多いのに対し、通販サイトは数え切れないほどあるため、どうしても目移りしがち。さらに、仮想モールの発達も、店ではなく「楽天で買う」「ヤフーで買う」という意識を消費者が持ちやすい原因の一つとなっている。
とち亀物産の運営する「紀伊国屋文左衛門本舗」では、売り上げのうちほぼ3分の2がリピーターによるものだ。その秘訣は「店名を覚えてもらうために、メールを細かく送ること」(上野真歳社長)だという。受注・出荷メールはもちろん、商品が到着した数日後にもメールを送ることで顧客に好印象を与えている。さらに、商品を入れる箱もオレンジ基調で目立つものにするなど、工夫をこらす。
ネット販売を開始したのは10年前。家業の食品卸を継いだものの「このままでは立ちゆかなくなると思った」(同)からだ。最初は土産物などを販売していたが、みかんなど和歌山県の特産品の取り扱いを開始したところ、売り上げが急増。みかん農家との取り引きはなかったため、ネット販売黎明期だった当時は断られることも多かったが、実績を重ねるにつれ契約農家も増え、最近は「オファーが殺到するようになった」(同)という。
みかんだけではなく、梅酒や梅干に使う梅のほか、桃やぶどうなど取扱品も豊富。最近は酒類の販売を開始するなど、さらなる売り上げの拡大に向けて余念がない。
今年1月にトレードセーフの提供するトラストマークを導入した。上野社長は「今まで以上にお客様から信頼されるサイトにしたかったから」と導入理由を話す。現在自社サイトの強化を進めており、「かご落ち」を防止する有効な手段としても期待している。
上野社長はテレビなどマスコミへ露出する機会も多い。その際はみかんを意識したオレンジのスーツにネクタイを着用する。2009年9月期のネット販売売上高は2億8000万円前後。
グッドショップ探訪
紀伊国屋文左衛門本舗
http://www.wakayamamikan.com/
