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文庫屋大関様 第2回目
2009年11月9日掲載
「文庫革」小物の販売で年商1億円。認知度の低い工芸品を効率的に売る文庫屋「大関」の販売戦略

■前回【独自ドメインサイトでオリジナル商品を売る秘訣は、「安心」と「信頼」。
アフターフォローやシステムでサイトと商品の信頼を勝ち取る。】 を読みたい方はこちら
◆連載 第2回(最終回)
【一覧性の強い紙媒体を利用し、
リアルの場での口コミを最大化させ、購入を促す 】
■クチコミ効果による販促
―リアルのクチコミを狙い、チラシのカタログを発行
和風の工芸品であることや、キャラクター商品を扱っているので、
着物やそのキャラクターに関するブログなどを中心に
WEBでもクチコミが広がっているが、メインの購入者の属性からも
そこまでWEB上でのクチコミが広がることを想定はしていない。
現在狙っているのは、チラシを活用してリアルの場での口コミを促す展開だ。
ネットは一覧性に弱く、文庫革のように多数の色や柄がある製品には向いていない。
そこで、それを補うものとして下記のようなチラシの配布を今後行っていくという。

■今後商品への同封を検討しているチラシ
もちろん他の商品の紹介を行うことでリピートを促すことも目的だが、
それ以上に、これを購入者に携帯してもらうことを想定し、
そこからリアルの場での口コミが広がることを想定している。
「私どもが対称にしているお客様は、ご友人と一緒にお茶をしたり食事に行く機会も多く、
そこの場で最近購入した商品や身に着けているものの話をする方々だと考えています。
そうであればその場にこの「文庫革」が紹介されることが、
何よりもの広告になるのではないかとこの案を考えました。
通販カタログ企業のようなカタログ冊子は保存性が高いかもしれませんが、
持ち歩かれることはないので、クチコミが起きません。
ただ、こういった携帯できるチラシのカタログを
折りたたんだ形で配布することで
クチコミが増えていくのではないかと考えています。」と田中氏は話す。
■人材募集を「無料」で行う。 工芸品製作という特徴を活かした採用
工芸品の製作を行うにあたり、その人材育成や採用も
経営にとっては非常に重要なポイントとなるが、
そこに関しても同社では自社の理念に沿い、効果的に行っている。
―「職人」という生き方を選択できる人をもっと増やしたい
工房での作業の中心は色を塗る工程になり、
ぼかしなどの特殊な工程ができるようになるには、数年の年月がかかり、
教育にも手間がかかる。
同社では、そういった職人を一から育てており、
中には、同社から独立して在宅で職人として働いている人も数名いるという。
田中氏は、そういった「職人的な生き方をできる」人をもっともっと
育てていきたいと話す。
「世の中にはサラリーマンとしてではない生き方をしたい人や、
両親の介護や主婦をしながら在宅でできる仕事をしたい人、
趣味の延長線としてものづくりの仕事を行いたいと考えている人が
たくさん存在します。
そういった人のために、職人的な生き方ができる場所を提供することも
弊社の目的だと考えています。
弊社としても、外注加工になるため、人件費ではなく製造原価に組み込むことが
出来るというメリットもありますしね。」
―ガテンに無料で掲載
そのような同社に、採用はどのように行っているのか話を伺うと、
ハローワークなどを利用することもあるが、
基本的にはコストを掛けずに行っていると答えが返ってきた。
工芸品製作という特徴ある仕事柄、取材記事として取材依頼が来ることや、
取材記事と求人のタイアップということで交渉することで
求人誌への掲載が可能となり、そういったことから予想以上の効果が出ているという。

■求人情報際「ガテン」に掲載された記事
■今後も手工芸品としてのビジネスを継続させていく
ここまでの成長ができた要因として、田中氏は「文庫革」という
競合のいない商材で同社のペースで展開ができたことが大きいと考えている。
「ネットショップの難しいところは自己資本比率が低いことだと思います。
売上げの規模が大きくなるにつれ、人やシステムの導入が必要になりますが、
銀行からお金を借りることが難しい状況があります。
ですので、売れれば売れるほど資金繰りが厳しくなり、
凄く売れているショップさんが黒字倒産するようなことが発生してきます。
また、ニッチ市場で成長していった場合、その市場に大手が参入してくると
非常に難しくなってきます。
大手は、大量仕入れ大量販売により価格訴求力が強く、
また宣伝費が潤沢にあるので認知促進も早く強いので、
より早く成長し、先行者メリットを出す必要があります。
そういった市場環境の中、手工芸品の販売は、
職人の教育などのため一気に人数を増やすことはできず、
売れたからといって増産をかけることができません。
かつ売り上げが減少したからといって職人を辞めさせるわけにも
発注をとめるわけにも行かないので、少しずつ信頼を固め、
成長させていく必要があります。
このような成長曲線を描く企業がEC市場で成功していけたのは、
商品力といいますか、ユニークな商材であったことが奏功したと考えています。」と田中氏。
今後も、大きく広告を行い急激に売上を上げるようなことは考えておらず、
リピートする顧客を育て、独自ドメインを伸ばしていくことを考えている。
また、ネットにこだわっていることはないので、実店舗を出すことなども検討し、
文庫革のブランディングを行っていくという。
同時に、手工芸のビジネスモデルを作ることや、
職人として働くための就労環境を整えていきたいと話す。
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