第6回 偽ブランド品とわかったら返品できる?

第6回 偽ブランド品とわかったら返品できる?

第6回
偽ブランド品とわかったら返品できる?
財団法人日本消費者協会 消費生活コンサルタント 吉村千鶴子

【ご相談内容】

友だちから誘われ、並行輸入のブランド品を格安で販売しているサイトを教えてもらい、腕時計を申し込みました。

料金は、先払い。ところが翌日、その友だちが「商品が届いたけど、いかにも安っぽい偽物だったから、やめたほうがいい」と言ってきたのです。

そこでキャンセルしようと思ったのですが、サイトをよく見ると「格安品につき、返品・交換はお受けできません」と書かれています。また、業者の電話番号は書かれていなくて、連絡はメールのみ。契約を取りやめてお金を返してもらうことはできるのでしょうか。

(埼玉県在住・20代・S子さん)

【コンサルタントの解説】

インターネットショッピングは、テレビショッピングなどと同様、広告を見て自分の意志で申込をする取引きですから、通信販売に該当します。
そして、通信販売では、訪問販売や電話勧誘とは違い、法律に基づくクーリング・オフ制度(契約後、一定期間であれば消費者が無条件に解約できる制度)は適用されません。

返品制度の有無を表示することは義務づけられていますが、返品に応じるかどうかは業者判断でよいとされているのです。ただし、虚偽の広告は違法。今回のように「返品不可」とされていても、明らかに偽物であるなら、契約を無効にすることは可能と考えられます。
しかし、問題になるのは、偽物であるということをどう証明するかという点。昨今、製造技術が格段に向上していること、偽造防止という理由からメーカーが真偽のポイントを公表していないことなどから、正規販売店で専門の教育を受けた人でなければ正確な判別はできにくくなっているといわれています。さらに、電話での連絡がつかないとなると、業者との交渉はかなり厳しいといわざるを得ません。

消費者の皆様へ

  • 大幅なディスカウント店やネットオークションなどでの購入は、くれぐれも注意してください。
  • 中には、サイト上では本物の写真をのせ、送ってくるのは偽物という悪質業者も存在します。とくに今回のケースのように、電話での問い合わせができないような業者との取引きはやめたほうが安全。価格だけで判断せず、信頼できるきちんとしたショップでの購入をお勧めします。
  • 並行輸入品を取扱う企業で構成する「日本流通自主管理協会」(フリーダイヤル0120-786-470)では、一般消費者を対象に、並行輸入のブランド品に関する疑問や不安などの電話相談に応じるほか、協会独自の基準に基づいた商品判定も実施しています。

ネットショップ事業者の皆様へ

  • 偽ブランド品の輸入・製造・販売は商標権の侵害になる違法行為です。
  • また、通信販売を行う業者は、事業者名、住所、電話番号、責任者氏名など、事業者や取引についての決められた事項を表示することが特定商取引法に定められています。

財団法人日本消費者協会 消費生活コンサルタント 吉村千鶴子

 

財団法人日本消費者協会

消費者のための情報提供や啓発などを行ったり、消費者の声を生産者や流通業者、行政、業界団体等に伝える公益法人です。かしこい消費者になるための「消費者力検定」を実施したり、生活に関する苦情、相談も受け付けています。
財団法人日本消費者協会

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